こんにちは。マインドアップキャリアカウンセラー岡田久美子です。
さて、本日はPart1の続き、英語講師の後、キャリアカウンセラーになるまでをお話ししたいと
思います。
私は社会に必要とされてないの?
英語講師の仕事はとても楽しく、生徒さんたちは素直でかわいいし、充実していました。
しかし、家庭の事情で引っ越しをすることとなり、
3年半続いた教室を閉校することになりました。
幼児の生徒さんからは『先生のとこまでついていく!』と言われ、
最後のレッスンは涙涙でした。本当にいい生徒さん、保護者の方々に恵まれました。
さて、ここからが本番(笑)私の再就職までの紆余曲折が始まります。
初めは英語教室の先生を引き続きやるつもりでした。
今度は外部教室や、幼稚園内の英語教室など、
通勤できる範囲には片っぱしから受けました。5~6社になるかと思います。
3年半もやっていたので、自信もあったし、どんなに遠くても通うことをアピールし、
研修も都内まで2時間かけて通ったりもしました。
しかし、現実は厳しく生徒が募集定員まで満たないのです。
そうこうするうち、4か月近くたち、このままでは先が見えないため
英語講師として登録し、仕事を待ちながら他の仕事も探すことにしました。
ところが、パートのお仕事は思った以上に狭き門でした。
事務補助、受付、販売、クリーニング受付・・何社履歴書を送ったでしょうか?
少なくても30社は応募したと思います。書いても書いても返送されてきます。
面接までなかなかたどり着かない!
私の何がダメなの?年齢が?専業主婦が長かったから?
たまに面接までたどりつけても1次で敗退・・
私は社会に必要とされてないんやろうか・・・相当落ち込んでいました。
おりしも、当時は2010年リーマンショックで、新卒大学生も就職難でした。
雇用環境が悪化していたため、パートの事務職にまで新卒学生が応募している状況でした。
主婦には超難関となっていたのです。
就職相談員
このままではだめだ!私を必要とする会社に出会うために
ちゃんとパソコンの勉強をして資格を取ろう!
そう決心した私は無料の職業訓練を6か月受け、PCの資格を取ることに決めました。
そのためにはハローワークに行って手続きをする必要があり、窓口に行きました。
ハローワークの職業訓練の窓口担当者の男性と面談をし、必要な書類を書いたあと、
意外な言葉をかけられました。
「今こういう求人がありますが、もしよければ受けてみませんか?」
彼が示した求人票には
『就職相談員・・新卒・既卒学生の相談』と書いてありました。
応募資格は・・人事または労務経験者、しかもフルタイム勤務で週5日間です。
職業訓練の申し込みに来た私になぜ求人を紹介するのか?不思議に思い尋ねました。
リーマンショックで新卒学生専門の相談窓口を新規で設定することになったことと、
定員9名のうちあと1名枠があいているとのこと。
私は人事、労務経験もないですし、相談の仕事は全く初めてですのでびっくりしました。
彼は「人事、労務経験はなくても、あなたは営業経験と英語教室の先生をされていた。
人に接する仕事をされていたので向いているかもと思い紹介しました。」
と言ってくださったのです。
証券会社を退職してから専業主婦・・英語講師は自宅で週3日の午後4時間ほど。
フルタイムの仕事は9年ぶりで家庭と両立できるか不安でした・・
何よりPCの職業訓練を受けるためにきたので、2~3日時間をもらうこととして、
いったん持ち帰りました。
自宅で夫と相談し、しばらく良く考えせっかくチャンスをもらったのだから、
受けてみる事にしました。
しかも残り1枠には私の他にも7人応募していると聞いていたので、
受かる可能性も低いと思い気軽に応募しました。
ダメだったら職業訓練に行けばいいのだ。とそんな気持ちでした。
その後、面接を受けなんとその日の夕方に
ハローワークから合格の電話をいただけたのです。
こうして、私の就職相談員としての仕事がスタートしました。
一人の学生との出会いから
就職相談の仕事は想像以上にエネルギーを使う仕事でした。
いや、消耗する。と言ってもよい程でした。
一人当たり約1時間相談にあたりますが、就職困難な時期です。
学生さん達も50社、60社受けても
1つも内定もらえない・・という人もたくさんいました。
当然そういう状況だと気持ちが落ちるので就活意欲も低下します。
気持ちの落ちた学生さんを1日6人から7人面談するのです。
初めての仕事で慣れないのもあり、もう毎日くたくたでした。
あまりにも疲労困憊していた私はせっかくついた仕事でしたが、
いつ辞めようか?いつ言おうか?・・そればかり考えていました。
仕事を始めて2か月くらい過ぎたある日、一人の男子既卒学生の相談を偶然担当しました。
彼は「僕は、大学卒業後すべての公務員試験を全敗し、2年間ひきこもっていました。」
開口一番そのように話すと、
そこから2時間以上ずっと自分自身を責める言葉で話し続けました。
私はなすすべもなく、ずっと彼が彼自身を責める言葉を聞くことしかできません。
彼はこんなに大変な辛い思いをしてきていて、
さらに今、私の目の前で自己否定を続けている彼を
ただじっと聞くことしかできない私はとても無力感でいっぱいでした。
その日から3~4日ほどの間、私は魂が抜けたかのように仕事も家事も身が入らなくなり、
子ども達にも心配されたほどでした。
相談員の仕事とは、人の人生を丸ごと受け入れる責任のある仕事・・
また、それと同時にある意味自分自身もしっかり守らないといけない・・
ちゃんと勉強して、きちんとプロとして話を聴けるようになろう!!
ここから、産業カウンセラーからスタートしてキャリアの勉強と資格取得をし、
プロとしての自覚を持って相談の仕事に携わるようになりました。
私のキャリアカウンセラーとしての一歩となったこの学生との出会い・・
今でも私の出発点、原点だったと思っています。
今回は大変長くなりましたが、最後までお読みいただき
ありがとうございました。
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